同型式のパソコンが店頭価格で5万円を切りはじめたのは、ちょうど1年前の2008年1月あたりからだった(BCN調べ)。さらに夏頃からはイーモバイルなどデータ通信機器とセットで販売する方式が活発になる。これを利用すると価格はさらに安くなり、中には100円というインパクトのある価格で提供されるものも登場した。この現象はメディアや個人ブログでも取り上げられ、話題が話題を呼ぶようになる。
こうして昨年は小さくて安いノートパソコンが売れに売れた。この流れを他の有力メーカーが座視するはずもなく、日本ヒューレット・パッカード、NEC、富士通、東芝などが参入を表明、市場は今後ますます過当競争化するのは必至だ。パソコン市場の業界地図が大きく変わろうとしている。
対前年比20%増、家電量販店の救世主
小型ノートパソコン市場が、相変わらず勢いづいている。2008年8月から12月までの間、前年同月比較で、コンスタントに20%以上の伸び率をキープしている。デスクトップ型パソコンの2008年は、頭打ち、ないしは前年割れの月が多く、長期停滞傾向から抜け出せないでいるのとは好対照だ。
東京に本拠地を置く大手量販店の店長は「(小型ノートパソコンは)景気が一気に冷え込んだ秋以降の救いの神。売上額や利益以上に、誘客効果があって店内が活気づいた」と語る。実際、同店では「秋から、ほぼ毎週のように売り場面積を増やしていった」という。
さて、“救いの神”とまで言われた小型ノートパソコン。ほとんどのメディアは「徹底比較」などとタイトルをつけ、主たるユーザー層であるビジネスマンたちに、バイヤーズガイドとしての情報を提供している。製品カタログを書き、それを読むことを、われわれ日本人は好む。筆者が思うに読者の情報処理能力と購買力が高いからだろう。